Tarot of Mugi (むぎのタロット)

Author(s) : Yuki
Publisher : 株式会社ヴィジョナリー・カンパニー

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Item Number: 09959
Details:
人生でとても辛く悲しいとき
「ただ生きること」を教えてくれたスナネズミの「むぎ」
そんな「むぎ」への思いが、78枚のタロットカードになりました。


「むぎ」は、著者であるyukiさんが飼っていたペットのスナネズミ。体長10㎝、体重60gほどの、小さなネズミです。このカードはそんな一匹のスナネズミと、その飼い主であったyukiさんとの交流から誕生したタロットカードです。


2011年、社会人としてごく普通の生活を送っていたyukiさんを襲った突然の病。それは、癌でした。
それも、治療法が確立されていない珍しいガン・・・再発率も高いと診断されたため、抗がん剤や手術をはじめ、あらゆる治療法が施されたそうです。


周囲の友達は、恋愛や仕事などの充実した話が花盛り。そんな中、治療の副作用で毛髪が抜け「自分の生きている意味っていったい何だろう」?と絶望することもたびたびあったといいます。


その頃、ペットの「むぎ」はただ毎日を楽しそうに生きていたそうです。
yukiさんに寄り添うわけでもなく、ごはんをたべ、毛づくろいをし、住まいを器用にととのえ、夜になると眠る・・・ただただ、毎日を楽しそうに生きていたそうです。


そんな「むぎ」の姿を、一枚一枚のカードに描いたのがこのタロットです。
「今日という2度と戻らない1日を楽しく、微笑んで歩くことを手助けしてくれるように」・・・を意図して1年の時間をかけて制作されたタロットです。


以下は著者であるyukiさんからのメッセージです。みなさんのかけがいのない一日が、ますます光輝きますように。


「むぎ」は、病気になる前、わたしがまだとても幸せだったころに買ってきたネズミです。


「むぎ」と過ごした3年間のあいだに、とても辛いことがあり、大きな病気にもなって、病気は治ったものの、結婚適齢期と人から呼ばれる年齢で髪の毛がすべて抜けてしまい、周囲が婚活に勤しむ中、自分はまっとうに生きていくのはもうダメだと勝手に思い込んでいました。


仕事は続けられましたが、友達が結婚や仕事で活躍していく横で、自分だけ取り残されたような気がして、むしろ、病気の治療に専念していたときよりもいろいろと考えるようになってしまい、とても辛く感じていました。


砂漠が原産で、一生家族仲良く暮らす習性のあるスナネズミの「むぎ」にとって、私の家は、「幸せ」な状況ではなかったはずです。でも彼は、ただ、毎日ごはんをたべて、自分の家を器用に整えて、毎日かわることなくおやつを喜び、生ききりました。


わたしがやったことは、彼をせまい世界に閉じ込めたことだけです。


でも彼は、毎日そこで生きて、私が楽しいときも、つらいときもただ、生きていていました。そして、病気が治るのをまってくれていたかのように亡くなりました。


他のネズミよりも少し長く生きたものの、子孫を残すこともできず、外の世界をみることもなく、亡くなっていったにもかかわらず、「むぎ」は誰にうらみごとをいうわけでもなく、それどころか、最後にお花を咲かせていってしまいました。


わたしは辛い辛いと思っていましたが、支えてくれる人たちもたくさんいました。家族も友達も、本当に心配してくれていました。


ケージの中の「むぎ」とちがって、いつでも好きなところに行けました。


それなのにわたしは、自分に欠けているものばかり、探して、生きる気力を失っていました。


「ぼくは生きたよ。生き切ったよ。」
・・・「むぎ」の棺の上のお花は、むぎからのそんなメッセージのような気がしました。


私が勝手に悩みをつくって、人を避けて、苦しんでいる横で、小さなネズミは、ただ、生きて、まわりに幸せしか吐き出さないで、死んでいきました。


ただ、生き切った彼には、自分にたりないところを呪う暇なんてどこにもなかったのです。

Country of Origin: Japan
Volume/Weight/Size: 78 cards, 6 x 9cm
Price: $420 HKD
VIP Member Price: $378 HKD
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